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読響最後のスクロヴァチェフスキ [コンサートレポート]

今日は東京オペラシティーへ。


スクロヴァチェフスキが読売日本交響楽団の音楽監督をこの3月に退任すると聞き足を運びました。曲はブルックナーの8番。先日テレビで見た9番も非常に良かったので期待大です。

最近ハイドンやモーツァルトなどのコンサートばかりでしたので、ステージ一杯に広がる大編成オケの座席が妙に新鮮です。オケとコンマスがそろったところへ御大登壇で、興奮気味の拍手。1楽章、2楽章はオケが荒めで、ソロの入りが微妙にずれたりするところもありましたが、3楽章で一変、オケがタクトにぴたりとハマり、スクロヴァチェフスキ独特のタイトながら弦を目一杯歌わせるフレージングと静寂の織りなすコントラストが見事。3楽章のクライマックスの盛り上がりは圧巻でした。非常な盛り上がりの余韻を残したまま、4楽章へ。4楽章前半は逆に速めのテンポで曲の見通しよく進め、フィナーレに近づくにつれ、腰を落とし、最後は壮麗なエンディング。割れんばかりの拍手とブラヴォーの嵐となりました。アンコールがなかったのも曲の余韻が残って良かったです。

年齢が信じられないほどの機敏な指揮ぶりと、この大曲を情緒に傾かず、タイトにまとめあげる音楽性、謙虚なステージマナー。ファンがつかない訳はありませんね。斯く言う私も好きな指揮者の一人です。以前N響を振った第九の超名演を放送で見てから注目し、CDもベートーベンやブルックナー等いろいろ集めましたが、放送で感じられたライブの興奮は味わえません。今日はスクロヴァチェフスキの神髄にふれられた気がします。ハイドンばかりではなくたまにはブルックナーの爆音の滝に打たれるのもいいものです。今日は、わざわざ足を運んでよかったです。

高齢ゆえ、今後もコンサートや録音で良い演奏を続けていかれるよう祈るばかりですね。このBLOG的には、天地創造とか、ミサ曲などハイドンの曲にも手をだして欲しいものですね。



※今日は、3楽章の途中、場内が音楽に集中している絶妙なタイミングで前の方の席の年配の女性がコツコツ大きな靴音をたてて退席し、会場の緊張の糸を切る始末。体調が優れなかったとか理由はあると思いますが、あのタイミングであの無配慮な靴音はいけませんね。みなさん多忙ななか音楽を楽しみに集まってるわけですからね。

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