歌の人、テイト [新着アルバム]
今日はジェフリー・テイトのロンドン・セットを。
ちなみに、一緒にシェルヘンの未入手だった1953年の104番ロンドンのライブ盤(TAHRA)も一緒に入手。こちらもライブならではの迫力。懲りてません(笑)
これまでノーマークだったテイトのハイドン。HMV ONLINEでポイントがたまっていたので、すかさずバラでロンドンセットすべてとなる5枚を注文。在庫盤だったのであっという間に到着です。
今日はそのうち前半の2枚、6曲を紹介。
オケはイギリス室内管弦楽団。91年の録音で、録音はイギリスのアビーロードスタジオ。(以前クイケンのパリセットを紹介したときに触れましたね)
一聴して、現代オケの非常にオーソドックスな演奏ですが、一枚目の96番、98番ときいていくうちに、だんだんテイトの意図がわかってきました。テンポの揺らしはほとんどなく、コントラストもあえて押さえ気味、そして弦のフレージングを非常に丁寧に追い込んでいった暁に見えてきたのは歌です。小規模なオーケストラの演奏からハイドンのメロディーの美しさが浮かび上がっているではありませんか。
98番の各楽章のメロディーの美しいこと。これはこれで非常に完成度が高い演奏です。
そして93番、出だしのアダージョから惹き付けられます。
そして2枚目。94番驚愕、95番、97番とも、同様のいい出来。94番のフィナーレの折り目正しい爽快さ。97番も曲の面白さを満喫できます。
テイトはモーツアルトの交響曲集を聴いて、あまりにオーソドックスすぎて興味をもてずにいたため、長らく手を出さずにいたのですが、ハイドンは打って変わって、気に入りました。
小規模オケの良さを生かしたロンドンセットのおすすめ盤と言えるでしょう。
週末にシェルヘンのハイドンにどっぷりつかって、コンセプチュアルなアプローチに打ちのめされたあとの清涼剤のようなテイトのハイドンでした。
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